どんな運命を背負っていても、幸福は自分で掴む

子供達が青い鳥を見つけたように





 連載完結すると思ってました? 私は思ってなかった。
 というわけで、鋼連載『the blue bird』完結しましたー!!
 いやあ長かったですね!! 連載始めた頃はまだ鋼原作連載中でしたからね。ただ、1話から書き直しというのを何度もしたので、実質今書いてあるやつは3年半程ですかね。当初から含めるとサイト開設とほぼ同時なので15年ですハハ。

 鋼で書きたかった事って何かなって今になって考えると、ぶっちゃけ特に無くて。強いて言うなら、最終話なんですよね。
 「人は何もせずに一定を保っていることはできない。常に上を目指し続けることでようやく一定、そして上昇を続けることができる」
 実はこれ恩師の言葉です。何もしなくても人は一定を保っていられるか? 否、下がっていく。常に上を目指して進むことで、ようやく一定、そして上昇し続けることができる。
 最終話は実は結構前に構成だけは作っていたので、あと書くだけっていう状態でずっと放置していたのですけど、そうなるとやっぱりこの一文が私の書きたかった事になるのかなあと思いました。
 夢主もエドワード達も常に前を向いていました。時には悩みながらも、進み続けました。錬金術師じゃなくなっても、エドワードは歩き続けることをやめませんでした。そんなエドワードを後押しする、一緒に歩こうとする、そんな夢主にしたかった。停滞はしない。前進する。思考の停止はすべての停止。悩み続ける、考え続ける、そして実行し続ける。「鋼の錬金術師」の彼らより年上である、大人である事を腹に決めた子供である夢主はそうでなくては、と思いました。

 あとまあ小ネタ出しをしますと、最後に夢主が西方司令部の担当になったのは、エドワードが西に行くからっていうのもありますが、元素「水」の持つ方角というのが「西」なんですね。そういう理由もあったりします。シンボルは火でロイが使っている△の対になる▽になるんですが、結局夢主の錬金術が水を直接錬成することがなくなったのでお蔵入りになりました。物理なんて授業取ってなかったし、化学も成績悪かったのに、よくまあ書いたものです。インターネット万歳。
 錬金術として「水」は下方に流れるもの、「火」は上昇するもので、対照的であると同時に相補的であり、お互い引き合い結合してものを生み出し、シンボルの△と▽を合わせると大宇宙を象徴する六芒星をなす。とか、特に使うことのなかった錬金術の話ですが、そもそも流水の錬金術師を考えたのは焔の錬金術師の対にしたかったからなんですよね。錬金術的にもうちょっと絡ませた話書けたら面白かったなと思うので、今後短編ででも補足話書けたらなと思います。

 そうそう、この連載は閑話を多く書いていたのもありますが、補足的な番外編短編を今後も少しずつ書けたらなと思っています。シュウの話とかほとんど出来てないしね。
 なので、一旦完結ですが、更新は続けたいと思っています。まあ、ゆっくりと。のんびりと更新をお待ちください。


 皆の幸せを願う夢主のお話、『the blue bird』はこれにておしまいです。
 長々とお付き合いくださった皆様、ほんとうにありがとうございました。
 また短編でお会いしましょう!


 2018/04/28 羽山涼